てんてんがNICUに入院して数日後、看護師さんからこんなことを言われました。
「ノートを準備してもらえますか?毎日の様子を記録してお渡ししたいと思っています。」
用意したのは、100均で買ってきたごく普通のノート。
でも、このノートは私たち家族にとって、一生の宝物になりました。
看護師さんと始めた交換日記
最初のページには、看護師さんからのメッセージが貼られていました。
「ご出産おめでとうございます」
多くのご家族へ渡されるメッセージだったのだと思います。
それでも、あの頃の私には、一つひとつの言葉がとても温かく感じられました。
中でも、今でも忘れられないのが、
「その手のぬくもりから赤ちゃんはちゃんと愛情を感じています。」
という言葉です。
抱っこもできない。
授乳もできない。
毎日会いに行っても、一緒に過ごせる時間はほんの少し。
「私は母親なのに、何もしてあげられていない。」
そんな気持ちでいっぱいだった私にとって、この言葉は本当に救いでした。

毎日の「できた」が詰まったノート
交換日記には、その日の体重や母乳の量、てんてんの様子が書かれていました。
「今日はよく眠っていました。」
「今日はお風呂に入りました。」
「今日は○○gになりました。」
毎日少しずつ増えていく体重。
少しずつ成長していく姿。
離れていても、その日の様子を知ることができるこのノートは、私にとって本当に大切な存在でした。
シールだらけの交換日記
私は、この交換日記に写真を貼ったり、シールやマスキングテープで飾ったりしていました。
今見ると…
「貼りすぎたな(笑)」
と思うページもたくさんあります。
でも当時は、少しでもかわいく残したくて夢中でした。
写真が増え、シールが増え、ページが厚くなり…普通の大学ノートだったはずなのに、気がつけばアルバムのような一冊になっていました。

「初めて」がたくさん詰まった宝物
この交換日記には、初めて指を握ってくれた日。
初めて泣き声を聞けた日。
1000gを超えた日。
初めて抱っこできた日。
たくさんの「初めて」が残っています。
あの頃は毎日、その日を乗り越えることだけを考えていました。
でも今、このノートを開くと、一日一日の積み重ねが、てんてんをここまで大きく育ててくれたんだと改めて感じます。

あの頃の私へ
もし、今NICUで毎日頑張っているご家族がこの記事を読んでくださっていたら、伝えたいことがあります。
今は先が見えなくて、不安な毎日かもしれません。
でも、今日という一日も、きっと大切な一歩です。
何気なく書かれた一言も、何気なく撮った一枚の写真も、何年後かにはかけがえのない宝物になります。
もし交換日記があるなら、ぜひ大切に残してください。
そして、もしまだないなら、小さなノートでもスマホのメモでも構いません。
今日の出来事を、一つだけでも残してみてください。
きっと未来の自分が、「残しておいてよかった」と思える日が来るはずです。
おわりに
この交換日記をめくるたび、てんてんの「初めて」に出会えます。
次回は、その中でも今でも忘れられない「初めての泣き声」のお話を書こうと思います。



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